フーレムワークって知ってる?
「フレームワークってなに?難しそう……」
「WEBマーケティングで使えるの?」
フレームワークはビジネス上での様々な場面で使われていますが、何がどういうメリットをもたらすのかイマイチわかりにくいですし、略語とか横文字も多くてなんだか難しそうですよね。
実は、フレームワークはWEBマーケティングでも使えるものがあって、よく使われるフレームワークを数種類覚えればそれだけでも簡単に活用することができます。
本記事では、フレームワークの概要とWEBマーケティングで使えるフレームワークを4つ厳選して解説しています。紹介したフレームワークを活用して、あなたのビジネスにお役立ていただけたら幸いです。
フレームワークが重宝される理由
「骨組み」や「構造」の意味をもつフレームワークは、ビジネスにおける課題整理や解決策を考えるときに使われることが多いです。なぜそのようなシーンでフレームワークが使われるのか、重宝される理由として以下の2つが挙げられます。
抜け漏れを防いで考えを整理できる
メリットの一つとして、フレームワークを使うことで「抜け漏れや重複を防げる」という点があります。ビジネス上では戦略を考えるときに、よく「MECE(ミーシー)な状態」と言われる、漏れなくダブり(重複)もない状態を目指しますが、MECEの実現にはフレームワークの活用が不可欠です。
組織(複数人)での共通認識が持てる
もう一つのメリットは、フレームワークを使えば組織や複数人で戦略を考えるうえでも共通のテンプレートとなるため、「認識の齟齬が減って効率的に戦略を考えていくことができる」という点です。WEBマーケティングは情報の流れが非常に早く、複数人でプロジェクトを進めるときに認識の齟齬が生まれるとその修正に時間が取られてしまいます。スピード感がとても重要なので、タイムロスを回避するためにもフレームワークを積極的に活用して無駄を省きたいですね。
WEBマーケティングでよく使うフレームワーク4選
ビジネスで使われるフレームワークはたくさんありますが、WEBマーケティングで施策を考えるうえで私がよく使うフレームワークを4つ厳選しました。それぞれご紹介します。
3C分析
WEBマーケティングで施策を考えるときには、顧客や市場のニーズや自社・競合のことを詳しく理解する必要があります。理解が不足していると、見込み顧客に対して適切なアプローチができなくなったり、競合との競争で非常に不利になるからです。
顧客や市場のニーズや自社・他社の理解を深めるためには、「3C分析」と呼ばれるフレームワークを活用します。
<3C>
- 顧客・市場(Customer)→ニーズがあるのか
- 競合(Competitor)→競合はどういう状態なのか
- 自社(Company)→自社はどういう状態なのか
上記をしっかりと調べて、「他社はできないが顧客(市場)が求めていて、それが自社にできること」を見出すことがポイントです。以下の例を参考に、客観的な視点で分析をしてみてください。
STP分析
3C分析と組み合わせて使うと効果的なのがSTP分析です。STP分析を行うことで、見込み顧客の選定から自社がどのポジションを取るべきかを決めることができます。
<STP分析>
- どのように市場を分けるか(Segmentation)
- どういった見込み顧客にアプローチするか(Targeting)
- 見込み顧客にどう選んでもらうか(Positioning)
ただし、このSTP分析を進めるにあたって、セグメントの切り分けから行ってしまう手法は今の時代に沿っていないと言われています。市場の切り分けをしたあとにターゲットを絞ろうとすると、本来アプローチできた見込み顧客に対して機会損失が生じる可能性があるからです。
ですので、セグメントを切り分ける前にまずターゲットに対する「仮説立てと検証」を行います。セグメントを切り分けるための根拠をターゲット設定から見出すためにも「TSP」の流れで分析を進めてください。
尚、セグメントの切り分けに際しては以下の4つの変数を考慮する必要があります。
- 人口変数(例:年齢や年齢層)
→地域に基づいてお店のコンセプトや品揃えを変える
- 地理変数(例:暑い地域や寒い地域など)
→世帯・職業・性別・年齢などの要素によってコンセプトや品揃えを変える
- 心理変数(例:新しいもの好き/古いもの好きなどの志向性)
→メンタルアカウンティング(個々人の志向)などを重視したビジネス展開
- 行動変数(例:使用頻度など)
→変化を嫌う人か、もしくは新しいことを試すのが好きな人なのかなど
セグメントの切り分けができたら、結果に基づいた自社のポジショニングを決めていきましょう。代表的な項目の例について以下に記載しておきます。
- 価格帯
- 目的
- 品質
- デザイン
4P分析
4P分析は具体的な商品設計を行うときに活用します。
<4P分析>
- 製品(Product)→ 機能やデザインなど
- 価格(Price)→ 利益や売上、経費など
- 場所(Place)→ WEB販売や実店舗など
- 流通(Promotion)→ 営業・マーケティング施策やPRなど
STP分析同様に、4P分析も3C分析と組み合わせて使うと効果的です。4P分析は知名度の高い企業をベンチマークすることで日頃から勉強することができるので、経験がない方は有名所の企業をピックアップして実際に4P分析を実践してみてください。
AISCEAS
集客フローの整理に活躍するフレームワークがAISCEASです。AISCEASは見込み顧客の行動フェーズに沿って施策を考えるときに活用します。どのタイミングで、どのツールを使って施策を打つのかが可視化できる非常に便利なフレームワークです。
AISCEASを活用したカスタマージャーニーに関する内容を過去の記事で紹介しているので、そちらを参考にしてください。
フレームワークを使うときの注意点
MECEな状態を目指すためにはとても効果的なフレームワークですが、唯一の欠点ともいえることがあります。その欠点とは一体何かを解説します。
フレームワークが目的化してしまう
フレームワークを使いこなせるようになると、使いこなすこと自体が目的化してしまい、本来達成すべき目的が達成できなくなることがあります。フレームワークは確かに重要ですが、あくまで「補助」であって目的ではありません。
もし、フレームワークの活用方法がわからずに手が止まってしまうようなことがあれば、まずはフレームワークなしで施策を考案・実行してみましょう。行動していくなかで次第に課題が見えてきますので、そのときに改めてフレームワークを活用できないか検討してみてください。
「誰の」「どんな悩みを解決する」かを常に考える
概念的な話にはなりますが、WEBマーケティングの施策は最終的に「見込み顧客の悩みを解決すること」につながらないと意味がありません。ですので、今回ご紹介したフレームワークを活用した結果が顧客の悩みを解決することにつながっているか、必ず原点に立ち返るようにしてください。
WEBマーケティングのフレームワークを使いこなせるようになろう
WEBマーケティングで使えるフレームワークについて紹介しました。MECEな状態で戦略を考えることができれば、ビジネスで成功する確率も高くなります。だからといって、フレームワークに囚われすぎて本来達成すべき目的から遠ざかることがないように意識することも大切です。見込み顧客のどんな悩みをどうしたら解決できるかを常に考えて、その答えを導き出すために今回ご紹介したフレームワークをご活用ください。
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